当院の豊胸術についての考え方
現在当院で行っている豊胸術には
- コンデンスリッチ豊胸
- バッグ豊胸
- ヒアルロン酸豊胸
の3種類あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。 また、PPP(Platelet Poor Plasma:貧血小板血漿)を使用した豊胸もありますが、効果の持続期間が極めて短いため、特殊な場合を除きお勧めしていません。
バッグ豊胸について
バッグ豊胸は上記の方法の中でも最も長い歴史と実績のある治療法ですが、どちらかというと元々胸の大きい人がさらに胸を大きくするという場合に向いている方法です。そのため、バッグ豊胸は欧米や南米では非常に多い手術となっています。元々胸が大きい人の場合は、自分の乳腺・脂肪組織が厚いため、その下のバッグが触れにくく、多くの場合バッグが入っていることがわかりにくいと言えます。しかし、日本人の場合は豊胸の需要の多くは、胸が全然ないかほとんどない、かなり小さいという人が人並みにしたい、少しでもいいから今より大きくしたいというものです。残念ながらどのように完璧にバッグ豊胸術を行っても、元々自分の組織が少ない胸にバッグを入れた場合、バッグが入っているという感触は程度の差はあれほとんどの場合あります。バッグが入っているのがほとんどわからないケースもありますが、それはただ単にラッキーだっただけです。また、バッグ豊胸では大きな異物を体内に入れるということに伴うリスクもあります。人工物であるバッグは昔よりかなり改良されて破れにくくなってはいるものの、破損のリスクはゼロではありません。また、バッグは年をとりませんが、ご自分の体は年をとることで変形していきます。何十年もたてば、ミスマッチを起こし、不自然な胸になる可能性もあります。
ヒアルロン酸豊胸について
ヒアルロン酸注入による豊胸は、簡便であるので一定のニーズが常にある手術です。しかし、豊胸に使用するヒアルロン酸は粒子が大きいため、自分の脂肪組織と比べやや硬いという特徴があります。あまり入れすぎなければそれほど問題にはなりませんが、結果として片方30~60cc程度注射することになり、少し大きくなるくらいの効果しか望めません。
コンデンスリッチ豊胸について
コンデンスリッチ豊胸はこれまでの脂肪注入のデメリットを克服した方法で、自分の脂肪でバストが大きくなるため感触・見た目ともに自然なバストアップが可能です。注入する脂肪が採取不可能でなければ、この方法が最も推奨される方法です。
当院の豊胸術に対するポリシー
以上のことから、当院の豊胸ポリシーとしましては以下の通りとなります。
- 痩せすぎているなどの理由で脂肪が採れない場合を除き、最も推奨される方法はコンデンスリッチ豊胸です。
- 元々大きい胸の人がより大きくしたい(巨乳にしたい)という場合にバッグ豊胸はお勧めです。ただしこの場合もコンデンスリッチ豊胸も推奨されます。
- かなりバストが小さいといった場合、バッグ豊胸では、どのように完璧に手術を行っても触ってもバッグが入っていることが全くわからないケースは稀なため、既婚の女性で配偶者も理解してくれている場合を除き、バッグ豊胸はお勧めしません。
- なるべく簡便な方法で済ませたい方でバストに少しハリが出たり、大きくなればそれで満足であるという方にはヒアルロン酸豊胸はお勧めです。