医療法人一美会理事長 竹内孝基
【所属学会】
日本美容外科学会 専門医／日本再生医療学会／日本抗加齢医学会／日本レーザー医学会／日本眼形成再建外科学会
ウルセラ認定医／サーマクール認定医/ミラドライ認定医
【略歴】
平成9年 大阪大学医学部 卒業
平成12年 大塚美容形成外科勤務 金沢院・名古屋院院長を務める
平成22年 医療法人一美会エースクリニックを開院
サクセンダとは？
サクセンダは、GLP-1作動薬という種類の薬です。医学的にダイエット効果があると認められており、安全性も高く、欧米ではすでに肥満治療薬として承認されています。
脳の視床下部に作用して空腹感を抑制し、体重減少や内臓脂肪を減らす効果が期待できます。欧米での臨床試験のデータでは、1年間の治療で90％以上の人に体重減少効果が確認されています。
1日1回ご自身で皮下注射を行うため、わずらわしさがありません。
GLP-1とは？
GLP-1は、食物摂取に反応して放出され食欲を調節する働きのある天然のホルモンです。食事を摂取すると、食物に含まれる糖により小腸からGLP-1が分泌されます。このGLP-1は血糖値を下げる働きのあるインスリンの分泌を促進する働きを持ちます。
※GLP-1はグルカゴン様ペプチド-1（GlucagonLikePeptide-1）の略語です。
GLP-1の多様な作用
GLP-1には様々な作用があります。
膵臓に対しては、インスリンの分泌を促進させるほかに、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制します。また、膵臓のβ細胞を増やす（増殖）などの作用が動物で確認されています。
ダイエットに効果的な作用として、摂取した食物の胃から小腸への排出を遅らせる作用や、食欲を抑制する作用などがあり、結果として体重減少効果があります。これは、過剰な食物を摂取しないようにするための体の仕組みと言えます。
GLP-1受容体作動薬
GLP-1の持つ多用な薬理作用に注目して開発された薬剤がGLP-1受容体作動薬です。GLP-1受容体作動薬はGLP-1の鍵穴（受容体）にくっつくことができるため、GLP-1同様にGLP-1の持つ様々な作用を発揮することができます。このような受容体作動薬の1つがサクセンダです。サクセンダは、GLP-1と構造が97％が同じです。GLP-1の半減期が2分なのに対してサクセンダの半減期は13時間と、長く体内にとどまることができます。
サクセンダの効果
欧米での臨床試験では、約1年サクセンダを注射してプラセボ（偽薬）と比較したところ、90％以上の人に体重減少効果が認められました。サクセンダ投与群で平均8.4kg、プラセボで平均2.8kgの体重減少が認められました。
サクセンダの特長
特長1 自己注射なので続けやすい
「継続は力なり！」がダイエットの基本です。何度もクリニックに行かなければならない治療ではなく、自宅で行えるので続けやすいことがメリットです。
特長2 満腹感が持続し、ストレスが少ない
GLP-1は脳に作用し満腹感を持続させます。そのため、強く我慢する必要がなく、ダイエットにありがちなストレスを感じずダイエットができます。
特長3 副作用が少なく、安心安全にダイエットができる
GLP-1には嘔吐や便秘などの消化器症状が副作用として出ることがありますが、通常は軽微で、他のダイエット薬のような大きな副作用はほとんどおきません。安心安全にダイエットができます。
使用方法
- Point1
- 使用方法
- 1日1回朝食前に、ご自身で皮下注射を行います。
- Point2
- 注射する部位
- 脂肪が多い部位であればどこでもいいですが、一般的にはおなかや太もも、二の腕の柔らかいところが良いでしょう。
- Point3
- 治療の継続期間
- 治療の継続期間は自由ですが、3ヶ月~1年ほどを推奨しています。
- Point4
- 注意事項
- 他のダイエット薬同様に、効果には個人差があります。
ダイエット薬を中止すると、全く何もしなければ徐々に体重は戻ります。
ダイエット薬を使用するとしても、ダイエットの基本はやはり食事療法や運動療法です。ダイエット薬を使用している間に、食事療法や運動療法を必ず併用し、痩せやすいライフスタイルを意識することがとても重要です。
増量方法
- STEP1
- 使用開始時は吐き気や便秘などの消化器症状が出ることがあるため、少量で開始し慣れてきたら少しずつ増量していきます。
- STEP2
- 1日1回0.6mgから開始し、数日の間隔を空けて0.6mgずつ増量してください。最大1日1.8mgまで増量可能です。
- STEP3
- それ以上使用したい場合は医師に相談してください。
リスク・副作用
- 便秘、下痢、嘔吐などの消化器症状
- 多くの場合軽度~中程度で、使い始めて数日から数週間で体が慣れてくるため自然となくなることがほとんどです。ただし、症状が強い場合は使用を中止してください。
- 低血糖
- サクセンダ単独で低血糖症状が生じることは稀ですが、脱力感、倦怠感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい等の低血糖症状が現れることがあります。このような場合、すぐに飴や砂糖などを摂取してください。
高所作業や危険な機械操作に従事している方への処方は控えさせていただきます。
使用する医薬品について
- 薬機法上の承認
- GLP-1受容体作動薬（サクセンダ）の肥満治療・美容目的での使用は、自由診療で保険適用外となります。
- 未承認医薬品
- GLP-1受容体作動薬（サクセンダ）の肥満治療・美容目的での使用は、欧米では承認されていますが日本国内では未承認です。
- 入手経路
- 治療に用いる医薬品は当院医師の判断の元、個人輸入等手続きを行っています。
- 諸外国における安全性などにかかわる情報
- GLP-1はアメリカのFDA（食品医薬品局）、国の食品医薬品安全処、欧州連合加盟28ヶ国で肥満症の適応で承認を取得しています。日本国内では糖尿病治療薬として承認を受けています。
施術を受けられない方
- 妊娠している方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方
- 小児（18歳未満）の方、高齢の方（70歳以上）
- 脳下垂体機能不全または副腎機能不全の方
- 多発性内分泌腫瘍症の方、家族性甲状腺髄様癌の方
- 腸閉塞のある方、大きな腹部手術の既往のある方
- 膵炎の既往のある方
- 重度の肝機能、腎機能障害のある方
- 栄養不良、飢餓状態、摂食障害のある方
- うつ病の方、自殺念慮のある方
- 高所作業や危険な機械操作に従事している方
- 他のGLP-1製剤を使用している方（併用不可）
- 過去にサクセンダでアレルギー反応が出たことのある方
– Doctor message –監修ドクターメッセージ
よくあるご質問
- 自己注射は痛いですか？
- 非常に細い針を使用するため、ほとんどの人にとってたいした痛みではありませんのでご安心ください。
- GLP-1の注射以外は必要ありませんか？
- 食事療法や運動療法は必要ないとうたうクリニックもございますが、やはり食事療法や運動療法はダイエットの基本です。当院ではこれらを併用して健康的なダイエットを行うことを推奨しています。
- 治療をやめるとリバウンドしますか？
- リバウンドしないとうたうクリニックもありますが、全ての他のダイエット法同様、以前の食生活や生活様式に戻ればリバウンドはすると言えるでしょう。GLP-1の治療期間は3ヶ月~1年が一般的ですが、この間に太りにくい食生活や生活様式をご自身で構築していくことが大切です。
- 本当に効くのですか？
- 他のすべてのダイエット薬同様、効果には個人差がありますが、欧米での臨床試験の結果、90％以上の方に体重減少効果が見られたことははっきりとしています。
- 元々細いですが、もっともっと痩せてモデル体型になれますか？
- 極端に食事量を減らしたりすると栄養不足になる可能性があります。元々痩せている方がさらに痩せると、ときに命の危険もありますのでおすすめしません。
料金表
※料金は税込表示です。
| 項目 | 料金 |
|---|---|
| サクセンダ18mg 1本 | 25,300円 |
| 専用針 34G 14本 | 2,200円 |
| 消毒用アルコール綿 60枚 | 2,200円 |
| 針捨て容器 | 1,100円 |
※初回時のみ血液検査料5,500円が別途かかります。
※処方は1回につき、1ヶ月単位で、最大3ヶ月までの処方が可能です。
